2011年02月28日

横山幸雄デビュー20周年 記者会見レポート 

2011年2月18日、上野学園大学 石橋メモリアルホール
今年、20周年を迎える横山幸雄が記者会見を行いました。
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横山幸雄デビュー20周年記念を迎えて思うこと 
あっという間の20年といえます。ショパン国際コンクール入賞の翌年をデビューとしております。これまでの20年ではレパートリーの拡大に重きを置き様々な作品に取り組みました。この20年はこれからの20年のための月日であったようにも思えます。そして、これからはじまる新たなる20年は、常に進歩、進化してゆくことができればと思います。

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今年の主なコンサートについて
どの公演も自分にとって大切なコンサートです。そのひとつひとつがあってこそ、演奏家としての充実した時間が重なり成熟してゆくと常々感じています。とはいえ、いくつか都内での公演を中心にその取り組みについてお伝えします。

≪5月3日 東京オペラシティコンサートホール ショパン全212曲演奏会≫
昨年同じく5月の連休にショパン全166曲演奏会をしました。多くの方々に支えられて成功したと思っていますが、「あの感動をもう一度」という申し入れを受けることになりました。今度はショパンの全ての作品ということで212曲の演奏会です。
昨年はショパンが出版を許可した作品に加えて、発表すべきと思われる「遺作」を含めた作品でプログラムしました。ショパンは自分の作品の出版には大変厳しかったといわれていますが、200年をこえて今は、「もう時効」ということで許していただいて、楽譜が残されている作品のすべて(個人所蔵の楽譜がほかにもあるかもしれませんがそれは別として。)をほぼ年代順に演奏してゆきたいと思います。あさの8時から、スタートはショパン7才で作曲したポロネーズです。この企画には大きな2つの趣旨があります。1つは、その作曲家のすべての作品の全貌をみる(感じる)ということです。全曲演奏会を1年〜2年かけて開催するという例はありますが、全部聞きとおすことは予定があわなくてあきらめざるを得ないという場合もあるでしょう。それに、期間をあければ、前にきいた感覚はどんどん薄れていってしまいます。1日さえ時間の都合をつけられれば、すべての作品を聞くことができる。このことにぼく自身がとても興味深さを覚えるのです。2つ目は長い時間演奏をすることですが、どちらかのいうと、ぼくはどうもスロースターターのようで、時間が経過する毎に余計なプレッシャーから開放されて、疲れを感じるよりも、精神が研ぎ澄まされ、ただその音楽にひたむきに向き合えるようになるようです。これはとても幸せな時間です。その状態をどこまで続けられるか・・・ということにつきます。最近は、年末の第九全曲演奏会など、一度にすべての作品を聴くという企画へ取り組みが増え、それを楽しむ聴衆も増えているように思います。長いコンサートへの取り組みついては、ぼくは2005年東京オペラシティコンサートホールで行った、矢部達哉さんがコンサートマスターをつとめるジャパン・チェンバー・オーケストラとの共演による(指揮者なし)、ベートーベンピアノ協奏曲全曲演奏会が最初でした。このときの感動は今でも強く身体に記憶しています。あるところから緊張感がすうっとなくなって、終曲に近づくにつれてどんどん集中力が高まり、ただ音楽を演奏する喜びに満ちてゆくのです。「あぁ、このままいつまでも終わらなければいい」とさえ思いました。それは、矢部さんも同じような気持ちだったといいます。このような感動を聴衆の皆さんとともに分かち合えれば嬉しいです。是非「トラベルグッズ」持参でリラックスして音楽を楽しみつつ聴いていただければ(笑)と思います。
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≪9月11日 13:00開演 東京オペラシティコンサートホール≫
東京オペラシティコンサートホールではこの時期に毎年リサイタルを行っています。今年はデビュー20周年、リスト生誕200年記念として、「オール・リスト・プログラム」を準備しています。中でもリストの超絶技巧曲全曲演奏は、98年に収録・リリースしたCDで「第25回国際F.リスト賞レコードグランプリ最優秀賞/ハンガリー」をいただいていて、それ以来はじめてステージで演奏します。リスト賞というのは、とても栄誉ある賞であり、その当時のぼくにとっては大変励みになり自信になりました。10数年の成熟の時を経てあらためて取り組む楽しみがあります。
(参考:「超絶技巧練習曲集」はピアノの最難曲のひとつであり、全曲演奏できるのはトップクラスのピアニストでもわずかとも言われています。リスト賞に輝いたこの全曲集CDは国内でも絶賛され、日本で初めて全曲収録したことでも話題となった。)
そのほか秋には、ソロに加えて、室内楽や協奏曲による演奏会が予定されています。
室内楽は、矢部達哉さん鈴木学さん山本裕康さんらとデュオやピアノ四重奏などを演奏します。ピアニストはある意味で孤独ですので、アンサンブルの楽しさはまた格別です。

≪11月30日 高知県民会館  12月1日京都コンサートホール ほか≫
翌2012年には20周年記念東京公演第2段として、3つのピアノ協奏曲をプログラムにした協奏曲の夕べをサントリーホールで予定しています。オーケストラは矢部さんがコンサートマスターをつとめる東京都交響楽団、曲目はチャイコフスキー、ラヴェル、ラフマニノフ3番を演奏します。

≪2012年2月28日 サントリーホール≫
同じく、ザ・シンフォニーホール(大阪)でも4つの大きなコンチェルトをプログラムした演奏会を予定しています。曲目は、ベートーヴェン「皇帝」、ショパン第1番、チャイコフスキー、ラフマニノフ第2番を演奏します。 指揮:梅田俊明

≪2012年1月29日 ザ・シンフォニーホール「4大コンチェルト」≫
大阪は、いずみホールで、ショパンとリストのリサイタルを行います。

≪11月2日 いずみホール≫
そして、これは、今日はじめて発表することですが、年末には昨年に引き続いて東京オペラシティコンサートホールでジルヴェスターコンサートを計画しています。
はじめにも申しましたが、ぼくにとってはどの演奏会も、ひとつひとつが大事であり、そのひとつひとつがあるからこそ、と思っています。より多くの人が音楽で幸せになってもらえればと。ひとつひとつの演奏会が自らの血となり肉となり、今日の自分があることに、いつも感謝しています。


上野学園大学/キングレコード共同制作プロジェクト
「プレイエルによるショパン・ピアノ独奏曲全曲 」発表

詳細情報はこちらから
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パリでの出会い(プレイエル楽器)
この楽器にはパリで出会いました。繊細でやわらかく、美しい音色に強く惹かれました。この素晴らしい楽器で、何か企画ができないかという思いから、ショパン全曲演奏会と同時にCD制作という壮大なプロジェクトがスタートしたのです。昨年からスタートしたこのプロジェクトに、深い理解と協力をくださった上野学園大学とキングレコードに大変感謝しています。このような大きな企画は、途中でとんざしてしまうという可能性もなきにしもあらず・・、それほどの大きな決断と覚悟が必要なことも理解していますが、引き続き、世に発表することができて、来年には無事に完結できることを切に願っています。そして、この「完結」を、より多くの方々にとっても楽しみとしていただければ、何より嬉しいです。

加えて新情報
三鷹市は幼少を過ごした馴染み深い土地で想い出も多くあります。三鷹市芸術文化センター・風のホールでは昨年長期にわたるショパン・プロジェクトを完結しました。そして、この秋からは、新しいシリーズがスタートします。フランスの作曲家に焦点をあてた三鷹市ならではのプログラムを構想中ですので、是非楽しみにしていただきたいです。

posted by JapanArts at 13:18| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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