yokoyama.jpg横山 幸雄(ピアノ) Yukio Yokoyama
 日本を代表する若き巨匠。生誕200年のショパンイヤーには、全国各地でショパン演奏を積極的に展開し、その功績に対し、ポーランド政府よりショパン生誕200年の年にショパンの作品に対して特に顕著な芸術活動を行った世界で100名の芸術家に贈られる「ショパン・パスポート」が授与された。・・・・・・続きプロフィール全文

2012年07月27日

この機会を逃せば次に取り上げるチャンスはなかなかないかもしれない(横山幸雄)

「この機会を逃せば次に取り上げるチャンスはなかなかないかもしれない(横山幸雄)」
─オール・リスト・リサイタル同日に、リスト:超絶技巧練習曲全曲による追加公演が決定!

http://www.japanarts.co.jp/html/2012/piano/yokoyama_liszt/index.htm
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─毎年東京オペラシティで行われる夏のリサイタルシリーズが、今年は昨年に引き続き、オール・リスト・プログラム。それも、3部構成の昼の部に続き、夕方からの追加公演が決定しました。
 昼の公演の後にちょうどホールも空いていたので、アンコールの延長のような気持ちでもうひとつ演奏会を行うことにしました。昨年の超絶技巧練習曲全曲プログラムをもう一度聴きたいという声、聴き逃してしまって残念だという声を、想像以上に多くいただいたからです。間を明けて再び仕上げるのは大変な作品ですし、この機会を逃せば次に取り上げるチャンスはなかなかないかもしれないと思い、今年も演奏します。追加公演は手ごろな価格に設定してありますから、ぜひ両公演併せて聴いていただきたいですね。

─やはり超絶技巧作品は、弾きこなすまでに大変な練習が必要なのですね……。
ピアノは自分の手足ではありませんから、それを自分の手足ぐらいまで思い通りにコントロールできるようにならなくてはいけません。そのうえで、作曲家が何を考えていたかを再現し、作品の魅力を引き出してゆきます。練習をしなくても、常にピアノが手足のように自由に動かせるほどになれたら、むしろそれが理想だと思いますが。リストの作品は、超絶技巧作品でも、技術的にはあまり違和感はありません。ただ、表現として「ここまでやるんだ!」と思うことはあります(笑)。

─昼の部は、技巧的作品、民族色の強い作品、そしてロ短調ソナタという3部構成です。
 地方では、同じ都市で何度も演奏会をできることはなかなかありません。でもやはり東京は公演数が多いので、メインとなる演奏会では、プログラムに特にテーマ性を持たせて取り組みたいと思っています。
技巧的作品群では、リクエストの多い『ラ・カンパネラ』や『マゼッパ』、練習曲ではないけれど技巧を駆使した『メフィスト・ワルツ』など、人間業の限界に迫るような作品に、リストの練習曲としては比較的穏やかな『ため息』『森のささやき』を織り交ぜました。民族的作品群については、当時ヨーロッパの中心にいた人々を魅了したエキゾチックな要素を持つ作品を集めました。そして最後には、ソナタ中心の古典派の時代から、ロマン派を象徴する小品が増える時代への過渡期に、リストが唯一書いたピアノソナタを置きました。

─リストのロ短調ソナタについてはどのような印象を持たれていますか? ちょうどリストが今の横山さんの歳の頃に作曲した作品です。
リストがピアニストとして第一線を退いたあとに作曲されていますよね。山あり谷あり、ひとりの人間の人生が凝縮されたような作品だと思います。ですが、例えばベートーヴェンの晩年のソナタのように、演奏するにあたって身構えるものはなぜかあまり感じられません。

─夕方の部で演奏されるハンガリー狂詩曲第2番ですが、これほどにメジャーな作品をこれまで演奏会で取り上げたことがないというのは意外ですね。
 リストの代表曲の中で、唯一演奏会で弾いていません。この作品は、ある意味でリスト作品の俗人的、ショー的な要素が強く反映しているものだと思います。これまでどうしても芸術的、哲学的な作品に興味がいく傾向にあったのですが、代表的作品を一通り演奏した今、ふと、これをあえて取り上げてみようという気持ちになったのです。

─リストの魅力はどのようなところにあるのでしょうか?
 ピアノを奏でることは、芸術的作業でありながら肉体的な限界も求められ、ときに哲学的要素、エンタテイメント要素も求められます。リストはその全てを持ち合わせていると思います。

──会場では、10月にリリース予定の新譜が特別に先行発売されるそうですね。小泉和裕指揮東京交響楽団との共演による、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番と、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番が収録されているそうですが。
 昨年のデビュー20周年演奏会のライブ録音です。普段協奏曲はなかなか自分でプログラムを選ぶことができませんが、この時ばかりは自分の演奏したいものを選びました。当日はこの2曲に加えてラヴェルのピアノ協奏曲も演奏しましたが、これは収録時間の都合で入っていません。このCDのリリースは10月の予定ですが、9月9日の演奏会場で特別に先行発売されることになりました。「早く聴きたい!」と思ってくださったら是非、会場へ足をお運びください。もちろん僕もこのときに初めてCDを手にするわけです。。

─ここ最近の演奏活動の中で大きな出来事を挙げるとすれば、何でしょうか? また、これからの活動のご予定は?
 やはり、3年連続でショパンの全曲演奏会をやったことは大きいです。ショパンは、好きも嫌いも通り越して、自分にとってますます自然な存在となっています。ショパンは病弱だったので、僕と生き方や表現の仕方は違いますが、人間としての在り方が近いと感じるのです。近く大阪で2日間にわけてショパン・ピアノ・ソロ全166曲演奏会をします。
大阪 ザ・シンフォニーホール
http://asahi.co.jp/symphony/event/detail.php?id=1629

それから、今後についてはまず近いうちにリスト作品集の録音があります。そして、三鷹の「Voyage〜ショパンからラフマニノフを結ぶ音楽の旅路〜」シリーズも継続中です。
どちらも、ぜひ楽しみにしていてください。
http://mitaka.jpn.org/ticket/1210070/
(インタビュアー:高坂はる香)

横山幸雄公式HP
http://yokoyamayukio.net/


≪横山幸雄の超絶技巧練習曲について≫
 並ぶものなしといいたい卓越したテクニックと輝くような音色を背景に横山幸雄はリストが書き残した宝石をちりばめたかのようなピアニズムの世界を、まばゆい光と色彩感、しかもときに美の誘惑とすらいいたい甘美なる表現で再現、リストに対する私たちの認識すら変える素晴らしい演奏を聴かせている。「超絶技巧練習曲」はリストという天才がピアノの機能美を極限にまで追求し、ピアノという楽器の表現力を120パーセント開花させた力作である。技巧的にも空前の絶後の至難さが求められており、それは多くのヴィルトゥオーゾたちの前に克服すべき課題としてそびえ立ってきた。名手たちは時に競うかのようにこのハードルに闘いを挑み、鍛え抜いたテクニックを駆使して征服の過程を披露してきたが、横山幸雄のピアノで聴く時、この練習曲はかつてなかったしなやかな美しさと風格をもってその全貌を現したと思われてならない。とにかくヴィルトゥオジティという技巧の陰に隠されていた微妙な陰影感が実に味わい深い息づかいで引き出されており、19世紀ロマン派を生き抜いたリストの夢と憧れと憩いとがおもむろにその姿を現しているのである。こうした演奏が可能になった背景には、横山幸雄というピアニストの中で技巧と音楽性とがますます高い次元で調和し、ヴィルトゥオジティの質そのものがより純度の高い美しさを獲得したためではないかと思われる。リストが鍵盤上に繰り広げた音のステージはまさに空前絶後であり、牧歌的な優しい世界からオーケストラすらも凌駕するかのようなダイナミックな表現にまで至っているが、横山幸雄のピアノは目前の課題にのみ惑わされることがなく、大きな視野とゆとりある表現力を駆使して作品を解き放っており、リストが彼のライフワークとして完成させた作品の全貌を感動的に聴かせてくれる。(〜中略〜)
(CDライナー・ノーツより 抜粋)
*このCDはその後、ハンガリーのリスト協会から「国際フランツ・リスト賞 レコードグランプリ最優秀賞」を受賞することになる。世界が認めた横山幸雄の超絶技巧練習曲全曲が生で聴けるこの上ないチャンスをお聴きの逃しなく!!

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2012年04月04日

横山幸雄、15時間の「ショパン全曲プログラム」について語る

「ショパンの人生における成熟を、私たちの1日の流れに重ねあわせて感じていただきたい」―是非Myクッション持参で(笑)
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―ショパンの作品全曲演奏会は、2010年、2011年に続いて3回目の演奏会となり、今回は「作品番号のついた全作品演奏」ということですが、中でも注目が、ショパンのピアノ協奏曲第1番・ピアノ協奏曲第2番の“ピアノ独奏ヴァージョン”の演奏ですね。
私はこの楽譜の存在を一昨年前に知りました。ピアノ独奏ヴァージョンでショパンのピアノ協奏曲を演奏しておられるピアニストは、まだそんなにたくさんいないと思います。
私自身、演奏会では初めて演奏します。
実際の舞台でどのような演奏になるのか、私も楽しみなんです(笑)

―朝8時からコンサートが始まって、夜までずっとショパンの作品番号順に演奏が行なわれる訳ですが、演奏の中で1日の中の人間の気持ちの変化のようなもの(朝の気分、夜の気分など)はあるのでしょうか。
それはあります。この演奏会で、「ショパンの人生における成熟を私たちの1日の流れに重ねあわせて感じていただく」のも面白いのではないかと思います。
例えば、朝はすがすがしいし、新鮮ですね。演奏会のプログラムでは、そこにショパンの若いときの作品があらわれます。
そしてプログラムのお昼にさしかかるころには若々しいが既に脚光を浴びるショパンがそこにいる。
それが夕方くらいになるとジョルジュ・サンドとの出会いや人生の経験を色々と積んだショパン―それは私たちの1日で言うと、夕方の1日のちょっとした疲れ、そして“乗ってきた感じ”そんな感じでしょうか。
そしてそれを飛び越えて夜になると一種の“疲れ”によってそれがかえってハイ・テンションに向かうような気持ち―ショパンで言うと晩年の体調をこわして1年の大半をベッドで過していながら「第3ソナタ」を完成するというような感覚は、普通なら1日の中で夜食事をして落ち着いてその日の終息に向かう方向にある時に、そこから逆方向にテンションをあげてゆく時がありますが、そこがショパンの人生とも重なるような気もするのです。
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―15時間と長いコンサートになりますが、聴衆の皆さんにお伝えしたいメッセージをおきかせください。
コンサートというと、どこかかしこまって会場に向かう、というイメージがありますね。
それはもちろん、その良さもありますが、このコンサートは「1日中、すこしゆるく」ショパンの人生に浸っている、そんなイメージでお楽しみいただきたいコンサートです。
1回目、2回目とこういったコンサートを行なってきましたが、長い時間のコンサートですので、お客様はトラベル・グッズのようなものをお持ちの方とか、クッション持参でお越しの方とか・・・長時間フライトの気分でお越しの方もおられますね(笑)
通常のコンサートのように2時間集中して、というのではなく、ずっと一緒に浸ってその中で成熟してゆく、テンションも少しずつ上がっていって、皆さんと共につくり上げてゆく、「2012年ショパンの生涯Vol.3」にしたいですね。
朝からご一緒させていただくのはもちろん、お昼のいい時間にご一緒できるのも、その後ずっとご一緒できるのも嬉しいです(笑)
コンサート会場でお待ちしたおります。

―ありがとうございました。



横山幸雄 “入魂のショパン”
<ショパン/ピアノ作品全149曲演奏会>

2012年5月3日(祝)東京オペラシティ コンサートホール
開演:朝7時30分開場/8時開演
夜11時終演(予定)

全4部  ※各部の開演予定時間
〔朝の部〕 午前8時
〔昼の部〕 午後0時50分
〔夕べの部〕午後3時40分
〔夜の部〕 午後7時5分

全日通し券:¥9,500  各部券:¥ 4,000
お問い合わせ:ジャパン・アーツぴあ 03-5774-3040 

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2011年07月25日

震災チャリティコンサート(海外編) ポーランド

ピアニスト横山幸雄が、今年の国際ショパン・ピアノ・フェスティヴァル(ドゥシニキ)に出演いたします。
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今年のフェスティヴァルに唯一参加する日本人として、自身の提案により音楽祭における横山幸雄リサイタルが東日本大震災のための、チャリティコンサートとして開催されることとなりました。

国際ショパンピアノフェスティヴェル イン ドゥシニキ
On the occasion of the Yukio Yokoyama “Aid to Japan” Marathon Concert at the International Chopin Festival in Duszniki
2011年8月7日(日) 10:00−15:00 
http://www.chopin.festival.pl/festiwal-chopinowski/program-66-festiwalu?lang=en

≪演奏曲目≫
12の練習曲  Op.10
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズOp.22
バラード No.1 Op.23
- intermission-
12の練習曲 Op. 25
24の前奏曲 Op. 28 
– intermission -
スケルツォ No.2 Op.31
ピアノ・ソナタ No2 Op.35
バラード No.3 Op 47
幻想曲 Op.49 
– intermission -
バラード No.4 Op.52                                              
英雄ポロネーズ  Op.53
スケルツォ  No.4 Op.54,
ピアノ・ソナタ No3 Op.58
舟歌 Op.60
幻想ポロネーズ Op.61 

 
国際ショパンピアノフェスティヴェル イン ドゥシニキ公演に寄せて 

私は今年の5月に東京において「ショパン・ピアノ・ソロ全曲(212曲)」を1日で弾く演奏会を致しました。ショパンが8歳で作曲したポロネーズから、磨きぬかれた名曲まで、およそ18時間に及ぶ長い旅路は、私にとっても聴衆にとっても、ショパンに対する愛情と理解が深まる尊い時間であったと感じています。今回のフェスティヴァルのプログラムでは、ショパンの重要な大作のみを年代順に4部構成とし、休憩を挟みながらたっぷりときいていただきます。私の敬愛するショパンの作品を、ショパンの祖国で、ショパンを愛する皆様とたっぷりと濃密な時間を共有できる喜びをかみしめて演奏したいと思います。
 国際ショパンピアノフェスティヴァルへの参加は、私が19歳でショパン国際コンクールに入賞して以来、2度目となりますが、この度の演奏会が東日本大震災のためのチャリティコンサートとして開催されることになりましたことは、今年のフェスティヴァルに参加する唯一の日本人として、その役割の大きさを感じており、思いはひとしおです。いま、自分ができること、一人の音楽家としてするべきことは、やはりこれまで同様に音楽と向き合う真摯な取り組みを日々心がけること。私は音楽の持つ力を信じています。音楽は人の心と心をつなぎ、そして必ず、やがて大きな希望へとつながるでしょう。このコンサートが、祈りと希望の発信となり、ショパンの音楽とともに海を越えて、日本の復興のための元気なエネルギーとなり得れば、なお幸いです。 
横山幸雄

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2011年05月02日

Interview of Yukio Yokoyama

It has been over 20 years since Yukio Yokoyama, one of Japan’s leading pianists, gave his prize-winning performance at the 1990 Chopin International Piano Competition. The two pillars of his repertoire are Chopin and Beethoven. Ever since the competition, he has been playing Chopin’s music continuously, holding a variety of concert series and working intently to deepen his interpretations.

Then in May of last year he accomplished the amazing feat of performing all 166 of Chopin’s numbered works in a single day, setting a Guinness world record. This year he plans to top this achievement: on May 3, at Tokyo Opera City Concert Hall, he will perform 212 Chopin pieces consecutively, including the composer’s posthumous works. The concert will be an attempt to set another Guinness record. Starting at 8 a.m. and ending at 2 a.m. the next day, it will be an amazing 18 hours in length. Consisting of four parts, it will be a sonic journey through Chopin’s 39-year life, from the Polonaise in G minor which he wrote at the age of seven, to the “Fantaisie Polonaise,” composed near the end of his life.

Many of the artists who win prizes at the Chopin Piano Competition subsequently take a break from the composer’s music, for a variety of reasons. Some feel the need to get away from Chopin for a while because they performed his works exclusively at the competition following a long period of practice, and as winners were asked to perform Chopin works in numerous concerts afterwards. Others want to prove that they can play different kinds of music. Still others grow tired of Chopin after being asked to play nothing but famous pieces. But Yukio Yokoyama continued even after the competition to keep Chopin at the core of his repertoire and perform Chopin works in many concerts. 

“I’ve loved Chopin since I was a child,” says Yokoyama, “so I feel really lucky that I was accepted into the Chopin Competition and was fortunate enough to win a prize, and that I’ve had more and more opportunities to play Chopin since then. Of course, to some extent I can understand the feeling of competition winners who get tired of being asked to perform the same famous, popular pieces all the time. But I never get tired of playing Chopin, because every time I play his works I make new discoveries and gain deeper insight into his music.”

From 1992 to 1999--the year commemorating the 150th anniversary of the composer’s death--Yokoyama held a twice-yearly concert series of the complete Chopin works. 

“At the time I really wanted to understand Chopin more fully. I thought that playing the complete works would help me get to know him better. That’s why I did the concerts. Then in 2005 I did a marathon concert of all five Beethoven piano concertos in one day. I performed with the Japan Chamber Orchestra, and we all experienced a strange kind of euphoria−we didn’t want the concert to end. We played the concertos in numerical order starting from No. 1--and from around No. 4, both the orchestra and I were accelerating steadily and focusing more intently on the music. We had more and more energy. I’m a slow starter, so it takes time to get my engine going. (laughs) Just as the concert was ending, I finally felt I’d reached my mental peak, the sound interaction with the orchestra was really intense, and a feeling had sprung up among all the musicians of not wanting the concert to end.” 

At that time the thought occurred to him that it might be possible to do the same kind of thing with Chopin--to play all the works in a single day. The Chopin who set his innocent childhood talent down on paper, who eventually awakened to love, acquired good friends, and deepened his compositional style with the advice of teachers…from these works we catch glimpses of the genius in each period of his life. Then the Chopin who suffered the anguish of permanent separation from his native land, who matured in the context of various relationships, and who at every juncture projected his thoughts and feelings into his music. The Chopin who never forgot Poland, who even on his sickbed continued feverishly writing works based on the dance music−mazurkas and polonaises−of his native country. Yukio Yokoyama conceived this one-day program to enable audiences to follow Chopin’s life story together with a pianist.

“Last year the actual concert was finalized at the last moment, so I approached the performance based on all of the playing, interpretation, and content that I’d accumulated up until then. People told me, ‘It sounds really tough,’ but actually my regular practice sometimes goes on even longer. I use my physical strength and stretch every nerve to the limit when I face the music score, so I don’t feel like the performance is really that tough. Naturally, there’s some pressure on you when you keep playing for a long time. But I’m the one who thought of this project, and once it was set, there was no turning back. (laughs) At the point when the Tokyo FM live broadcast was confirmed, I was ready.”

In fact, just after last year’s concert, Yokoyama gave an on-stage interview and was asked, “What’s your next goal?” At the time he answered, “I want to give a higher-level performance.” A year later, many people were eagerly anticipating this higher-level performance, which will be realized this spring in the form of a concert of 212 consecutive Chopin works. 

“I’m not doing the same thing as last year. This time I’m including works that Chopin didn’t want to publish in his lifetime, works I didn’t play last year, and works that came out posthumously−perhaps because Chopin didn’t like them. It turned out to be 212 pieces in all−46 more than last year. Chopin was a perfectionist, so all the works are incredibly high in quality and each is unique. On the other hand, when you study them, you see that even the ones that weren’t published in his lifetime have a Chopin-like quality. Some of them reveal his inner thoughts and feelings as if by accident−it’s fascinating. It’s like when an artist sketches freely, or when an author writes a letter to a friend−often, the essence of the person comes out at those times. Works that pianists rarely have chances to perform, like some of the short pieces and Piano Sonata No. 1, reveal a different side and give us deeper insight into Chopin.”

The program order follows the sequence of the National Edition, a compilation and editing project of the Polish government which was finally completed after many years' labor. The National Edition scores−edited under the direction of Jan Ekier, one of Poland’s leading pianists−are very different from previous editions in terms of phrasing, articulation, fingering, and so on.

“I’ve internalized the various scores I’ve used over the years, so now I practice with the National Edition scores on my music rack. But I don’t always play according to this edition−instead I use it as a valuable resource. For one thing, there are extensive notes at the end. I study a range of editions and play the works in the way that makes the most sense to me. For that reason among others, in the program for this concert we’re going to include a Chopin chronology, and I plan to write the notes for each selection. Actually, this is the only part that’s really tough. I honestly wish I had a lot more time. I’d like to find someone with time to spare and take some of theirs. (laughs)”

As a student, Yukio Yokoyama would practice for 10 straight hours. Now, too, he is devoting himself to practice in order to perform the 212 selections in the concert. He wants to present the audience with an exceptional musical experience−that is why he is focusing completely on this performance. But he also needs to keep up his strength. He maintains his physical condition by playing tennis−one of his favorite pastimes. And to keep up his spirits, wine is a must.  

“I do various things to be in the best possible condition for practice. In the concert, if I can play the way I want to and achieve the best results from practice, I think it will be a joyful 18 hours. I plan to enjoy playing and play as if I were channeling Chopin. At the same time, I’d like the people who come to the concert to be able to relax and listen in a leisurely way. It’s a long concert any way you look at it, so I think it’s enough if the audience can enjoy the life of this great genius along with me−something like, ‘Oh, so this is what Chopin’s childhood was like; OK, so now he’s a young man; this is the period when he had a lot of troubles; at the end of his life he composed this miraculous masterpiece; and this was his last work; then he went on to the next life.’”

At last year's concert many audience members brought along travel goods like slippers and air cushions. Each person came to the hall with items they thought would keep them from getting tired.

"You know how time passes at a leisurely pace when you're on summer vacation and spend the day lounging on the beach, looking at the horizon? The color of the sea changes, the sky changes, your feelings change. I'd like people to savor that kind of feeling. I hope they'll think, wow, all of Chopin's works are wonderful. I'd like them to enjoy the process of giving form to a genius's music--of taking in Chopin's life story in a single day. If the concert was split up into three days, for instance, there would be people who couldn't come to hear everything; it would be fragmented. Of course it's tough in terms of both time and stamina, so people who decide to come and hear only certain works from certain periods are most welcome."

Yukio Yokoyama says, "I no longer think of Chopin as someone separate from me." He can say this because of all the time he's spent playing and memorizing the composer's works and looking ever more deeply into the essence of the scores. It takes a pianist who really loves Chopin to do this. His feelings seem to be concentrated in the comment above.

"When you continue playing Chopin for a long time, you keep discovering things. This is important. The reason I never get tired of playing this music--no matter what piece I play or how many times I play it--is that I truly love Chopin. I put my mind into high gear and practice with absolute concentration. It's an amazingly happy time. I'll continue playing Chopin as long as I live. The Chopin I experienced in my teens, the Chopin I discovered in my twenties, the Chopin I came to understand in my thirties--these are all my treasures. I want to share them with audiences."

This event is to be a charity concert for victims of the Tohoku earthquake. I strongly encourage you to go and see it. It's certain to be a special day in many ways.

"When I thought about what I could do now, as a pianist, I decided to do this charity concert. A lot of concerts are being canceled now, but it's especially in a time like this that I want to do something to help people even a little. And I'll be gratified if I can give just one person courage through music." 

Interview and text by Yoshiko Ikuma
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2011年04月08日

「おはよう」から「おやすみ」まで“ショパン”の生演奏!

演奏会は夜やお昼に始まると決まっている訳じゃない。
ピアニスト横山幸雄、昨年のショパンの166曲コンサートでは、朝9時から16時間のコンサートを敢行し、世間を驚かせた。

そして今年はなんと昨年の166曲に、さらに46曲加え、全212曲として”暗譜で”演奏するということに!!

開演もさらに1時間早まり、朝の8時からのコンサートとなる。
開場する朝7時30分は、東京オペラシティの建物全体がオープンする時間。終演予定は26:00(午前2時)!!
始まりから終わりまで、18時間ピアノを弾き続ける横山幸雄の集中力と体力は、やっぱりすごい。

この横山幸雄の長い時間にわたる挑戦には、理由がある。
「今回の演奏を東日本大震災の被災者の方々に捧げたい」とこのコンサートの収益金の一部が、義援金として寄付されることになった。
私たちも、横山幸雄の想いとショパンの人生に、とことん最後まで付き合いたい。
スリッパやひざ掛けを持って臨もうと思う。
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2011年02月28日

横山幸雄デビュー20周年 記者会見レポート 

2011年2月18日、上野学園大学 石橋メモリアルホール
今年、20周年を迎える横山幸雄が記者会見を行いました。
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横山幸雄デビュー20周年記念を迎えて思うこと 
あっという間の20年といえます。ショパン国際コンクール入賞の翌年をデビューとしております。これまでの20年ではレパートリーの拡大に重きを置き様々な作品に取り組みました。この20年はこれからの20年のための月日であったようにも思えます。そして、これからはじまる新たなる20年は、常に進歩、進化してゆくことができればと思います。

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今年の主なコンサートについて
どの公演も自分にとって大切なコンサートです。そのひとつひとつがあってこそ、演奏家としての充実した時間が重なり成熟してゆくと常々感じています。とはいえ、いくつか都内での公演を中心にその取り組みについてお伝えします。

≪5月3日 東京オペラシティコンサートホール ショパン全212曲演奏会≫
昨年同じく5月の連休にショパン全166曲演奏会をしました。多くの方々に支えられて成功したと思っていますが、「あの感動をもう一度」という申し入れを受けることになりました。今度はショパンの全ての作品ということで212曲の演奏会です。
昨年はショパンが出版を許可した作品に加えて、発表すべきと思われる「遺作」を含めた作品でプログラムしました。ショパンは自分の作品の出版には大変厳しかったといわれていますが、200年をこえて今は、「もう時効」ということで許していただいて、楽譜が残されている作品のすべて(個人所蔵の楽譜がほかにもあるかもしれませんがそれは別として。)をほぼ年代順に演奏してゆきたいと思います。あさの8時から、スタートはショパン7才で作曲したポロネーズです。この企画には大きな2つの趣旨があります。1つは、その作曲家のすべての作品の全貌をみる(感じる)ということです。全曲演奏会を1年〜2年かけて開催するという例はありますが、全部聞きとおすことは予定があわなくてあきらめざるを得ないという場合もあるでしょう。それに、期間をあければ、前にきいた感覚はどんどん薄れていってしまいます。1日さえ時間の都合をつけられれば、すべての作品を聞くことができる。このことにぼく自身がとても興味深さを覚えるのです。2つ目は長い時間演奏をすることですが、どちらかのいうと、ぼくはどうもスロースターターのようで、時間が経過する毎に余計なプレッシャーから開放されて、疲れを感じるよりも、精神が研ぎ澄まされ、ただその音楽にひたむきに向き合えるようになるようです。これはとても幸せな時間です。その状態をどこまで続けられるか・・・ということにつきます。最近は、年末の第九全曲演奏会など、一度にすべての作品を聴くという企画へ取り組みが増え、それを楽しむ聴衆も増えているように思います。長いコンサートへの取り組みついては、ぼくは2005年東京オペラシティコンサートホールで行った、矢部達哉さんがコンサートマスターをつとめるジャパン・チェンバー・オーケストラとの共演による(指揮者なし)、ベートーベンピアノ協奏曲全曲演奏会が最初でした。このときの感動は今でも強く身体に記憶しています。あるところから緊張感がすうっとなくなって、終曲に近づくにつれてどんどん集中力が高まり、ただ音楽を演奏する喜びに満ちてゆくのです。「あぁ、このままいつまでも終わらなければいい」とさえ思いました。それは、矢部さんも同じような気持ちだったといいます。このような感動を聴衆の皆さんとともに分かち合えれば嬉しいです。是非「トラベルグッズ」持参でリラックスして音楽を楽しみつつ聴いていただければ(笑)と思います。
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≪9月11日 13:00開演 東京オペラシティコンサートホール≫
東京オペラシティコンサートホールではこの時期に毎年リサイタルを行っています。今年はデビュー20周年、リスト生誕200年記念として、「オール・リスト・プログラム」を準備しています。中でもリストの超絶技巧曲全曲演奏は、98年に収録・リリースしたCDで「第25回国際F.リスト賞レコードグランプリ最優秀賞/ハンガリー」をいただいていて、それ以来はじめてステージで演奏します。リスト賞というのは、とても栄誉ある賞であり、その当時のぼくにとっては大変励みになり自信になりました。10数年の成熟の時を経てあらためて取り組む楽しみがあります。
(参考:「超絶技巧練習曲集」はピアノの最難曲のひとつであり、全曲演奏できるのはトップクラスのピアニストでもわずかとも言われています。リスト賞に輝いたこの全曲集CDは国内でも絶賛され、日本で初めて全曲収録したことでも話題となった。)
そのほか秋には、ソロに加えて、室内楽や協奏曲による演奏会が予定されています。
室内楽は、矢部達哉さん鈴木学さん山本裕康さんらとデュオやピアノ四重奏などを演奏します。ピアニストはある意味で孤独ですので、アンサンブルの楽しさはまた格別です。

≪11月30日 高知県民会館  12月1日京都コンサートホール ほか≫
翌2012年には20周年記念東京公演第2段として、3つのピアノ協奏曲をプログラムにした協奏曲の夕べをサントリーホールで予定しています。オーケストラは矢部さんがコンサートマスターをつとめる東京都交響楽団、曲目はチャイコフスキー、ラヴェル、ラフマニノフ3番を演奏します。

≪2012年2月28日 サントリーホール≫
同じく、ザ・シンフォニーホール(大阪)でも4つの大きなコンチェルトをプログラムした演奏会を予定しています。曲目は、ベートーヴェン「皇帝」、ショパン第1番、チャイコフスキー、ラフマニノフ第2番を演奏します。 指揮:梅田俊明

≪2012年1月29日 ザ・シンフォニーホール「4大コンチェルト」≫
大阪は、いずみホールで、ショパンとリストのリサイタルを行います。

≪11月2日 いずみホール≫
そして、これは、今日はじめて発表することですが、年末には昨年に引き続いて東京オペラシティコンサートホールでジルヴェスターコンサートを計画しています。
はじめにも申しましたが、ぼくにとってはどの演奏会も、ひとつひとつが大事であり、そのひとつひとつがあるからこそ、と思っています。より多くの人が音楽で幸せになってもらえればと。ひとつひとつの演奏会が自らの血となり肉となり、今日の自分があることに、いつも感謝しています。


上野学園大学/キングレコード共同制作プロジェクト
「プレイエルによるショパン・ピアノ独奏曲全曲 」発表

詳細情報はこちらから
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パリでの出会い(プレイエル楽器)
この楽器にはパリで出会いました。繊細でやわらかく、美しい音色に強く惹かれました。この素晴らしい楽器で、何か企画ができないかという思いから、ショパン全曲演奏会と同時にCD制作という壮大なプロジェクトがスタートしたのです。昨年からスタートしたこのプロジェクトに、深い理解と協力をくださった上野学園大学とキングレコードに大変感謝しています。このような大きな企画は、途中でとんざしてしまうという可能性もなきにしもあらず・・、それほどの大きな決断と覚悟が必要なことも理解していますが、引き続き、世に発表することができて、来年には無事に完結できることを切に願っています。そして、この「完結」を、より多くの方々にとっても楽しみとしていただければ、何より嬉しいです。

加えて新情報
三鷹市は幼少を過ごした馴染み深い土地で想い出も多くあります。三鷹市芸術文化センター・風のホールでは昨年長期にわたるショパン・プロジェクトを完結しました。そして、この秋からは、新しいシリーズがスタートします。フランスの作曲家に焦点をあてた三鷹市ならではのプログラムを構想中ですので、是非楽しみにしていただきたいです。

posted by JapanArts at 13:18| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

CD発売情報(上野学園 石橋メモリアルホール=キングレコード 共同制作プロジェクト)

上野学園 石橋メモリアルホール=キングレコード 共同制作プロジェクト 第2弾
ショパンが愛したプレイエルのピアノによる時空を超えた横山幸雄のショパン。

ピアノ独奏曲全曲録音が遂に実現。全曲演奏会との連動プロジェクト進行中!

横山幸雄 プレイエルによるショパン・ピアノ独奏曲全曲集(全12タイトル)
KICC913_1_3.jpg
2011年 3月、6月、9月、12月、3か月毎3タイトル全12枚発売
第1回発売 2011年3月23日(1〜3)

特別価格 各2000円 CD KICC-913/914/915

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横山幸雄(ピアノ) 使用楽器:プレイエル(1910年製)
録音:2010年10月17日、18日(1)/11月15日、16日(2)/12月20日、21日(3)
192K/24bitハイスペック・レコーディング
上野学園 石橋メモリアルホール
上野学園 石橋メモリアルホール=キングレコード共同制作プロジェクト第2弾
2010年10月17日ショパンの命日からスタートした「横山幸雄プレイエルによるショパン・ピアノ独奏曲全曲演奏会」。同時進行で録音プロジェクトを開始。
ライヴとセッション録音の両方を行い、横山幸雄のショパン演奏の“今”を最高のかたちでレコーディング。
第1回発売の3月から最終回発売12月まで、3か月毎に3タイトル、合計12タイトル発売します。
ショパン・イヤーから始まる記念碑的ピアノ独奏曲全曲集の誕生です。

posted by JapanArts at 11:53| ディスコグラフィー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月03日

ギネス記録更新に挑戦!ショパンの全212曲を演奏!

2010年5月、ショパン生誕200年を記念して、ショパンの楽曲166曲を年代順に16時間以上に及んで全曲暗譜演奏し、ギネス世界記録を獲得しました。
2011年2月都内で開いた記者会見で、自らの持つギネス世界記録「24時間で最も多くの音楽を1人で演奏したアーティスト」を更新するプランとして、5月3日に都内で開催される18時間コンサートでフレデリック・ショパンの全212曲を演奏すると発表しました!
コンサートはショパン全212曲、都内・東京オペラシティで5月3日の午前8時に開演し、途中休憩をはさみながら翌4日の午前2時まで。今年のコンサートでは、前年の166曲の他、ショパンの未発表曲46曲が演奏され、未発表曲の中にはショパンが7歳で作曲した楽曲も含まれます。
Yahoo!ニュースはこちらから

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映画「ショパン 愛と哀しみの旋律」に楽曲提供

3月5日(土)より公開される映画「ショパン 愛と哀しみの旋律」の劇中で横山幸雄が楽曲を提供しました。
その他ヨーヨー・マ、『戦場のピアニスト』の演奏で世界を涙させたポーランドのピアニスト、ヤーヌシュ・オレイニチャクが参加。
映画ではワルシャワ、パリ、マジョルカと、ショパンゆかりの現地で全てロケを行い、ショパンの足跡を辿ることができます。
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映画のオフィシャル・サイトへ
posted by JapanArts at 11:14| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月03日

「ショパン・パスポート」を授与

【ショパン生誕200年記念グランド・レセプション】で、中村紘子さんが「グロリア・アルティス文化功労勲章」を横山幸雄さんが「ショパン・パスポート」を授与されました。
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レセプションには、ショパンでつながった世界中のアーティストが集まりました。
posted by JapanArts at 16:01| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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